SCI'10  第54回システム制御情報学会研究発表講演会

  • トップ
  • 募集案内
  • テーマセッション
  • 講演申込み
  • 講演論文投稿
  • 参加申込み
  • 講演会企画
  • プログラム
  • 発表者の皆様へ
  • 司会者の皆様へ
  • 講演論文集 (CD-ROM) 申込み
  • 協賛編
  • SCI'10実行委員会

テーマセッション概要

(1) ユビキタス時代のFA技術における理論と実践

オーガナイザ: 荒井 栄司 (大阪大学), 西 竜志 (大阪大学), 田中 俊二 (京都大学)
企画: ユビキタス時代のフレキシブル・オートメーション研究分科会

 ユビキタス時代の「ものづくり」においては,生産システム自体のライフサイクルまで考慮して,環境変化に対応した柔軟な生産システム/FA技術が議論されるようになりました.その実現と取組みについては,知的メカトロニクス/複合工作機械,自律ロボット,3D-CAD/CAMや画像処理,といった個々の要素技術と,製品企画・設計から,受注・製造,流通ロジスティクスを含めたモノや情報の流れを管理するRFID応用,トータルな最適化を実現するための自律分散システムやスケジューリングなどのシステム化技術,トレーサビリティ・セキュリティ向上のための情報技術が重要となります.さらに大きな視点からは,グローバル生産を実現するための経営組織や経済活動を活性化するためのシステム工学アプローチなども進められています.本テーマセッションでは,以上のようなユビキタス時代における生産システム/FA技術に関わるさまざまな研究開発の成果を含む講演発表を募集します.皆様の積極的なご参加と研究発表をお願いいたします.

  1. メカトロニクス(ACモータサーボ機構,マイクロ駆動装置,DCモータおよびDC給電,モーションコントロール,DSP応用技術,新アクチュエータ・センサ,GPS・ジャイロ応用,赤外線応用,画像処理,ロボット加工システム,インターネット・ロボット,移動ロボット,飛行ロボット)
  2. 製品設計(ソフトウェアベースド製品,デジタル家電,コンカレント・エンジニアリング,CAD/CAM,3D-CAD,CIM,グループウェア,プロダクト・ライフ・サイクル・マネジメント,インバース・マニュファクチャリング)
  3. 工場設計・運用(3Dシミュレータ,搬送システム,物流システム,配送計画,AS/RS,RFID,E-カンバン,スケジューリング,生産計画,APS,生産設計,在庫計画,ラインバランシング,セル生産,オンライン/リアルタイムシステム,サステイナビリティ)
  4. グローバル生産(SCM,ネットワーク利用技術,CALS,国際高速配送システム,危機管理,グローバル統廃合方式,電子取引)
  5. 経営/経済との協調(ロジスティクス,企業統合指標)
  6. 理論・方法論(数理モデル,最適化,メタ戦略,ヒューリスティクス,ファジィ,強化学習,自律分散,離散事象,ハイブリッドシステム,シミュレーション,多変量解析)

(2) 創発システムとインタラクション設計

オーガナイザ: 飯間 等 (京都工芸繊維大学), 小澤 誠一 (神戸大学)

 動的に変化する環境の下での自律的な秩序形成・機能発現のための進化・適応能力を有するシステムは「創発システム」と呼ばれています.本テーマセッションでは,創発システムの基礎理論・要素技術から適用事例まで,幅広い研究発表を募集します.また,ロボットの知覚・行動・身体性の設計,マルチエージェント・自律分散システムの解析・設計,人間を含む異種の複数エージェントによるコラボレーション設計,経済活動の仮想社会シミュレーションなどの分野を対象に,環境や他者との双方向的相互作用と要素間のダイナミックな協力現象などにみられるインタラクションの諸相とその設計についても議論したいと思います.奮ってご応募いただけますようお願い申し上げます.

  1. 基礎・数理(学習,適応,進化,発達,協調,認識,自己組織化,記号接地,身体性,複雑系,移動知,カオス,ゲーム,神経振動子,セルオートマトン など)
  2. 計算モデル(進化計算,群知能,強化学習,模倣学習,人工生命,マルチエージェント,免疫システム,DNAコンピューティング,エージェントベースモデリング など)
  3. 設計原理(ヒューマン・インタフェース,適応システム,人間−機械系設計,共創,身体性,情報場,コミュニケーション,コラボレーション,知覚と行動の創発 など)
  4. 適用事例(生物型人工システム,ソーシャルロボット,認知ロボティクス,群ロボット,自律分散システム,知的生産システム,社会経済システム,仮想市場,道路交通システム など)

(3) 意思決定と最適化 − 理論と応用

オーガナイザ: 佐伯 修 (大阪大学), 山下 信雄 (京都大学)

 21世紀に入り,システム最適化や意思決定法は,生産・流通システム,通信・制御工学,金融工学などの分野だけでなく,環境学,政治学,分子生物学などの領域でも利用されてきています.これは,この20年間における様々な手法の開発と,計算機パワーの増大により,20世紀には不可能と考えられていた大規模かつ複雑な問題が解けるようになっていたからだといえます.また,それらの発展と共に,現実社会に現れる応用問題のモデル化技術も向上してきました.今後も,環境,高齢化など21世紀型の諸問題の解決手法として,システム最適化や意思決定法のニーズは,さらに増していくものと考えられます.
 本テーマセッションでは,システム最適化と意思決定に関する理論,手法,応用およびそれらに関連するさまざまな研究を募集し,この分野の近年の動向を把握できる場を提供したいと考えています.

  1. 数理計画の理論と応用(連続,離散組合せ最適化,メタヒューリスティック,ファジィ理論など)
  2. 意思決定の理論と応用(効用理論,AHP,ANPなど)
  3. ゲーム理論とその応用(非協力ゲーム,協力ゲーム,進化ゲームなど)
  4. 実社会での応用(スマートグリッド,金融工学,サプライチェーン・マネジメントなど)

(4) 実践的な制御理論を目指して

オーガナイザ: 小木曽 公尚 (奈良先端科学技術大学院大学), 橋本 智昭 (大阪大学)

制御理論の研究においては,しばしば,数学的な美しさに興味が注がれ,実用とはかけ離れた理論が提案されることがある.このような「理論と現実の乖離」の問題は,システムがより複雑化されるにつれて,今後ますます増大していくものと予想されます.本テーマセッションでは,このような状況を鑑み,現実問題への適用を意識した制御理論研究の芽を結集し,「実践的な制御理論とは何か?」について議論します.

  1. ロバスト制御,モデル予測制御,アンチワインドアップ制御,リファレンスガバナなどの実践的制御器構成論
  2. 現実の複雑システム(非線形系,分布定数系,むだ時間系,確率系など)への適用を意識した制御
  3. CAD開発や実験検証など,実用化へ向けた取り組み

(5) ロボティクスとバイオロジー:機能制御の共通原理を目指して

オーガナイザ: 石川 将人 (京都大学), 牛田 俊 (大阪工業大学)
企画: 生物/機械システムにおける運動と機能の制御研究交流会

 自然界の創造物である生物と人工物である機械との間に深い関わりを見いだし,その共通点と相違点を探るという考え方は,理工学のさまざまな分野において重要な研究アプローチの一つとなりつつあります.人工物の設計において生物の構造や振る舞いから学ぶというアプローチの歴史はほぼ文明と同じだけの古さをもつといっても過言ではなく,現代でも生物を範としたロボットが次々と開発されています.一方で,生物システムの動作機序の探求における工学の知見の応用については,ウィーナーのサイバネティクスからシステムバイオロジーの興隆へと近年特に目覚ましい発展を続けています.このような背景の下,本テーマセッションでは,ロボットと生物の両者に共通する基本原理である力学とシステム制御理論を主要な柱に据え,運動と機能の解明およびそれを応用した設計などに関する幅広い研究を募集します.さまざまなバックグラウンドを持つ研究者のご応募をお待ちしております.

  1. ロボティクス,メカトロニクス,マニピュレータ,移動ロボット,ビジュアルサーボ, 人工筋,バイオミメティクス,ロボットビジョン,倒立振子,歩行ロボット, ヘビ型ロボット,跳躍ロボット,飛行ロボット,群ロボット,冗長自由度系, 構成論的手法,CPG,アクチュエータ,センサなど
  2. バイオロジー,筋骨格系,脳神経系,視覚フィードバック,小脳の運動制御機能, 動物学,分類学,進化論,コロニー形成,バイオメカニクス,生体アクチュエータ, 運動計測,ゆらぎなど
  3. 制御工学,モーションコントロール,非線形制御,力学系,分岐理論,適応制御, 学習制御,リアプノフ理論,非ホロノミックシステム,システム同定,内部モデル原理, 制御系設計,サイバネティクス

(6) バイオロジーとシステム・制御のインタープレイ

オーガナイザ: 金子 修 (金沢大学)

 近年,生物・生体における複雑な現象や巧妙な機能をシステム・制御・情報という立場から解析し解明しようとする研究がすすんでおり,さらには医療や生命科学などへの応用研究も盛んに行われています.一方,生物・生体・生命科学へ単にアプローチするのみでなく,逆に,これらの分野からのシステム・制御・情報における新たな理論的シーズの触発,生物の機能を巧みに応用した実用的システムの開発など,バイオロジーからシステム・制御・情報へアプローチする研究も行われはじめています.
 このように,生物・生体・生命科学などの「バイオロジー」と「システム・制御・情報」という異分野同士の相互作用(インタープレイ)により,これまでにない先進的な研究が発展してきています.本テーマセッションはこのような背景のもとに,「システム・制御・情報」から「バイオロジー」へのアプローチ,または,「バイオロジー」から「システム・制御・情報」へのアプローチ,そして,これらの複合領域に関わる最新の研究成果について,理論・応用問わず幅広く講演を募集します.

  1. 非線形現象,複雑系,ニューロン,ゆらぎ,確率分岐,数理生態学, サーカディアンリズム,モノトーンシステム 等
  2. 生体(細胞,臓器,血糖値,体温など)における制御,適応,学習, 制御の医療応用,感染症のモデル,免疫系のモデル,非線形制御,制御の生物・生体の応用,システム同定の生物・生体への応用 等
  3. バイオインフォマティクス,遺伝子情報解析,遺伝子ネットワーク,データベース, 言語の進化モデル 等

(7) 意思決定支援・ナレッジマネジメントのための情報システムとサービス

オーガナイザ: 中島 智晴 (大阪府立大学)

 データ蓄積技術向上やブログ・SNSの普及に応じ,トランザクションデータや人間の知を効率よく活用するための意思決定支援やナレッジマネジメントに注目が集まり,これを用いた新しいビジネスモデルやサービス技術が生まれております.このようなモデルやサービスを構築するためには,
(1)人の持つ判断や決定に関する知識を管理するためのシステム構築・解析,
(2)データから必要な情報を抽出する数学的アプローチの開発・検証,
(3)ユーザインターフェースを含めた利用者の要求を満たす情報共有・伝承技術の適用・発達,
など個々の研究領域技術の発達と,これらを融合するアイデアを創出することが必要です.そこで,本テーマセッションでは,複合領域・学際領域における新しい研究テーマを見つけることを目的とし,以下のように幅広く募集いたします.

  1. システム構築・解析: ナレッジマネジメント,シミュレーション,アンケート解析,未来予測
  2. 数学的アプローチ: AHP, ANP, ファジィ,人工知能,意思決定支援手法
  3. ユーザインターフェース: eラーニング,SNS, ブログ,情報共有,ワークフロー,適用事例
  4. 上記システムの開発につながる基礎的研究(データ解析,クラスタリング,パターン認識など)

システム制御情報学会 〒606-8305 京都市左京区吉田河原町14 近畿地方発明センタービル内
TEL:(075)751-6413 FAX:(075)751-6037 URL: http://www.iscie.or.jp/